交通事故
施術

交通事故で大きな衝撃を受けたにも関わらず、痛みを感じない方がいらっしゃいます。
事故から少し時間がたって痛みがあらわれることもあります。

事故後に痛みを感じにくいのは、自律神経の中の交感神経の働きによるものとされます。
事故の強い外力を受けた際、一種の防衛反応として交感神経の働きが活発になり、痛みを感じにくくなるのです。

しかし、痛みを感じなくても身体にはダメージがあるため、交通事故が起きたあとは、必ず医療機関に足を運ぶようにしてください。
また、交通事故でよく起こるむちうちについても、少し時間がたってから痛みが出てくることが多いので、事故後の対処を怠らないようにしましょう。

●むちうちとは

むちうちは、「外傷性頸部症候群」「頸椎捻挫」「頭部挫傷」という正式名称があります。
受傷時に衝撃で首がむちのようにしなるため、「むちうち」と通称で呼ばれています。

交通事故やコンタクトスポーツなど、強い衝撃を首に受けたときにむちうちは生じやすくなっています。

●むちうちの症状

むちうちの症状は、次のようなものがあります。

・首や肩の痛み
・頭痛
・強い倦怠感や疲労感

痛みは背中までおよんだり、吐き気やめまいといった症状があらわれたりすることもあります。

●むちうちの特徴

むちうちの症状は、交通事故の直後に起こるとは限りません。
上述したように、交通事故直後は一種の興奮状態になっており、痛みを感じにくくなることが考えられます。
数日経ってからむちうちの症状があらわれることも多々あります。

また、むちうちは骨折や打撲、すり傷などとは異なり、見た目ではわかりにくいという特徴もあります。
そのため、交通事故にあった直後は、自分がむちうちになったことに気が付かないケースも多くなっています。

むちうちは、回復までの時間が長くかかることもありますし、後遺症になることもあります。

むちうちは、非常に難しいケガだといえるでしょう。
そのため、交通事故にあった際には早急に医療機関に行くようにしてください。
自覚症状がなくても、早めに身体の状態を検査しておくことが重要です。

自賠責保険とはどのような保険なのか、実際にみていきましょう。

●被害者救済の保険

交通事故が起きた場合、加害者と被害者にわかれます。
自賠責保険は、被害者のためにつかわれる保険になります。

●加入義務

自賠責保険は交通事故の被害者を救済するため、自動車やバイクを所有するすべての方が加入する義務があります。
自賠責保険への加入義務は、法律によって定められています。
原動機付自転車を所有している場合も、加入対象になっています。

●自賠責保険が適用される場合

自賠責保険は、交通事故による人身事故が起きた場合に適用されます。
交通事故によって他人にケガをさせたり、死亡させたりした場合、その相手への損害賠償に対する保険金が支払われます。

自賠責保険で補償されるのは、あくまで交通事故の被害者であり、加害者側の補償はありません。
そのため、次のような場合には、自賠責保険は適用されません。

・加害者のケガ
・自動車やバイクの修理代
・壁に衝突するなどの単独事故
・物損事故

加害者が交通事故による補償を受けるには、任意保険に加入する必要があります。

任意保険とはどのような保険なのか、実際にみていきましょう。

●補償内容を選べる保険

自賠責保険では適用外となる項目や、限度額を超えた損害などは任意保険から支払いがなされます。
自賠責保険は被害者への補償のみ適用されますが、任意保険には制限はありません。
対人や対物、自分自身や自分の車両にも補償を受けられます。
しかし、補償内容によって月々の保険料は高くなるため、必要な補償を考える必要があります。

●加入義務

任意保険は自賠責保険とは違って、加入の義務がありません。

任意保険での補償になるかどうかは、警察や保険会社の判断になるため、事故のあとはしっかりとした対応することが求められます。